チャンネルがーどまんに学ぶ革命の起こし方【大人のソーシャルメディア学】#01

2019年8月26日トレンドニュース・コラム

今回は今やYoutubeの急上昇欄の常連であり、現代Youtube界を席巻する一大勢力となったチャンネルがーどまんを紹介していく。

新興勢力の台頭が停滞気味だった日本Youtube界に革命をもたらしたと言っても過言ではない彼らの、その革命を起こすに至った要素を分析していきたい。

ご存じない方のために言及すると、こんな方に是非知っておいて欲しい人物(チャンネル)である。

・今の若者のトレンドをおさえたい

・非日常を味わいたい

・お笑い好き

KOK(King of Kings)2018の決勝に進出するなど、フリースタイルラッパーとしての活動と並行しているがーどまん。

古参と言うほど古くからのファンというわけではない筆者で恐縮だが、今回はYoutube活動においてのがーどまんが、なぜここまで市民権を得ることができたのか、そのコンテンツに主軸を置いた分析を行っていこうと思う。

チャンネルがーどまんの紹介

その突き抜けた動画内容で今や知らない若者はいないと言っても過言ではないチャンネルがーどまんだが、手始めに簡単な紹介をはさんでいこう。

メンバー1:がーどまん

このチャンネルのメインメンバー。基本的に彼の家で撮影(?)が行われる。

メンバー2:MY(エムワイ)

いわば準主人公。がーどまんと毎回ドッキリ(後述)のかけ合いをするレゲエ風味の強い長身男。

メンバー3:山ちゃん

基本的にカメラマンを担当。大人しい性格だが、時に狂う。

メンバー4:モナリザ

いつもではないがしばしば登場。山ちゃんの代わりにカメラマンをすることも。めちゃくちゃカワイイやつだが、ゴリゴリのタトゥーを身に纏う。

基本的な動画内容

基本的には、MYがーどまん(または逆)の私物や家具、時に家などを破壊する、という趣旨の動画をほぼ毎日公開している。

彼らはこの破壊行為をドッキリと言い張っているが、通常のドッキリとは異なり、本当にモノを破壊してしまう「ニュータイプ」のドッキリ系Youtuberである。

この説明でいまいちイメージがわかなかった読者も多いと思うので、是非一度彼らの動画を自らの目で確かめてみて頂きたい。

このインパクトのあるサムネからもうなにか感じるものはないだろうか。

実績

彼らがどのくらいすさまじい実績を収めているのか、是非数字を見て理解していただきたい。

執筆時点(2018年7月)でのチャンネル登録者数は約85万人。

一度チャンネルを凍結され、2018/07/16に新たなチャンネルを立ち上げてちょうど1年でこの数字である。

これは現在の日本Youtube界で184位に位置する。

動画数は187本(6645位)で総動画再生回数は約1億8667万回(452位)と、一本一本の再生数の高さがうかがえる。

単純に平均すると動画1本につき100万回近く再生されていることとなるが、この100万再生通称”ミリオン”という言葉はYoutube業界でバズ動画の指標として使われており、平均的にこの水準を達成するというのは極めて驚異的である。

では、一体何が彼らの動画を革命的に大ヒットさせているのか。

その要因を探り、彼らに続いて現代の革命家となるためのヒントを探っていこう。

シンプルで飽きないコンテンツ

まずはやはりその動画内容の分かりやすさだ。

ドッキリの内容を説明友達のモノを壊す壊された方がブチギレる

このいたってシンプルなフォーマットを毎日反復しているだけなのだが、これが見事に視聴者に刺さっている。

毎回しっかりモノが壊され、毎回しっかりブチギレるのである。

一周回ってこの「お約束」を求める視聴者が100万人も存在しているということだ。

もちろん、視聴者が求めているのはこの「お約束」だけではない。

視聴者たちの多くは主にがーどまんとMYの間で繰り広げられる、畳み掛けるようなボケツッコミの応酬、この芸人さながらのスピード感にトリコになっている。

例えのワードセンスや元ネタのチョイスのセンスが光るボケとツッコミは、そう簡単に真似できるようなものではない。

動画上で楽しめる「クラスの”おもろいヤツら”の会話感」がYoutubeヘビーユーズ視聴者クラスタに深く刺さっていると見られる。

昨今のYoutubeにおいて一部、このような”陽キャ”要素のウケの良さが観測される。

これに限らず、継続的にYoutube上での活動を視野に入れる場合はシンプルさ飽きのこなさが求められると言って良い。

概念の超越性

そして彼らの革新性をもっともよく表す事実が、先ほどより述べている「ドッキリ」の概念を覆していることである。

これまでの「〇〇ドッキリ」は、簡単に言えば「〇〇しているフリ」をして、最後に本当は「してない」ことをネタバラシするものが一般的であった。

しかしチャンネルがーどまんにおける「ドッキリ」は簡単に言えば「”ドキりとする”を超えて”困る”ことを”やってみた”」である。

もはや「やってみた」を「ドッキリ」と言い張っているだけに過ぎないが、これによって他のYoutuberが企画する生ぬるい従来通りの「ドッキリ」を霞ませることとなった。

使い古された「ドッキリ」というフォーマットを刺激に飢えた視聴者たちのためにアップデートすることによって差別化に成功しているのである。

無血革命と呼ばれる明治維新が起こった際のように、革命というのは時代の転換期に起こるものである。

基本的な手法がやり尽くされYoutuberブームが一周しきった現在において、既存の概念を覆す革新的なコンテンツの台頭が求められている。

ミステリアス性

もう一つ、視聴者を惹きつけている要素があるとすれば彼らの日常のミステリアス性だ。

がーどまんの家は何度もMYの手によって破壊の限りを尽くされているが、常識的に考えればこれはありえない光景だ。

破壊され続けるがーどまんの家が賃貸であろうが、持ち家であろうが、壁中に落書きをされたり、窓を金属バットでぶち壊されたり、トイレを便器ごと解体したりと、完全に度を超えている「やってみた」動画の数々だが一体どこまでがコントなのだろうか。

コメント欄でも、コントと分かりながらもあまりの常識を超えた行為に物件の状態や近隣住民を心配する声が上がるぐらいだ。

チャンネルがーどまんは、視聴者の心配の声に反応することなどなく、今日も変わらず強気のコント動画をアップロードしている。

どうしてここまで激しい動画を作ることができるのか、視聴者は永遠に解消せぬ疑問を抱きながら今日もついつい彼らの動画を見てしまうのである。

ここに漂うミステリアス性が、動画を見ている間だけ視聴者を非日常へと誘うのである。

おわりに

過激な破壊行為と言えば、「田村家の日常」というチャンネルのたむちん・田村銀次郎親子によるものが思い出されるが、

今や「破壊系」とでも名付けられるこの一種の動画ジャンルにおいて、既に第一人者である「田村家の日常」に圧倒的な差をつけてトップに君臨しているチャンネルがーどまん。

その動画内容の過激さと分かりやすさによって、海外にも通用するだけのポテンシャルを秘めているように思う。

日に日に登録者・再生数は伸びており、今しばらくは視聴者に飽きられる予兆は見えないだろう。

ただし、過激さを追求するあまりGoogleによるアカウントBANをくらいかねないため、この辺りの絶妙な線引きはわきまえておく必要がある。

彼らの動画をヒントに、飽和しきったYoutube市場を新たに開拓し名を上げる猛者が登場することを願い、この記事を終わりたいと思う。